「美しい」を定義する前に世界が美しいものであふれて困る

わあ好き!と思った事を書き殴るための場所です。書いた私も「正しさ」は信じていません。

嵐がトップアイドルである理由

「嵐ってなんでトップアイドルなの?」「何がすごいの?」という質問はかなりの回数耳にします。

そして、大体「かっこいいから」「仲良しだから」「親しみやすいから」とか言われます。

 

違うじゃん。

いや、もちろんかっこいいのも仲良いのも親しみやすいのもそうなんだけど、トップアイドルになった理由じゃないじゃん。

「カレーってなんで人気なの?」「茶色いから」みたいなさあ。違うじゃん。(2回目)

 

私は嵐がトップアイドルになったのはひとえに「努力の最適化が異様に上手かったから」だと思います。

 

どういうことか。

例えば1人で没頭するタイプで、団体競技より個人競技に向いている人がいたとします。彼がトップアスリートになりたいなら、サッカーよりハードル走を目指すべきです。

いくら「今はやっぱりサッカーでしょ」とか「サッカーの方がスポンサーが付くよ」などと言われても、サッカーに転向することは得策じゃない。1人で没頭するタイプである時点で、トップのサッカー選手にはおそらくなれません。

 

もしかしたら、尋常じゃない量の努力をすればなれるかもしれません。しかし、人間の体力も集中力も有限です。「サッカー選手になりたい」のなら良い道だと思いますが、「トップアスリートになりたい」なら、もっと効率的に努力できる種目があります。

(あくまで例です。違うところもあるかと思います)

 

つまり、「なんの努力をするか」の選択が非常に重要だということです。

「努力できる」人はたくさんいます。でも、その人たちの一体どれくらいが、「自分はこの努力をすべきだ」と選び取った努力をしているのでしょうか。

「自分はどうなりたいのか」「なんのために努力しているのか」というのは、たくさん努力できる人の方が見失いやすい。

 

嵐だって、昔は「仲よすぎても売れないよ」とか「尖った感じの方がいいよ」なんて言われていた。

でも、「俺たちが目指すべきはそこじゃない」と切り捨ててきた。

 

 

嵐は選び取るもの、捨てるものの選択が異様に上手い。

なぜ上手いのか。端的に書くと、

嵐の主観担当・大野、

嵐の内的視点・櫻井、

嵐の外的視点・二宮、

嵐のキャパ把握・相葉、

嵐の具体策提示担当・松本

がいるからです。

 

こう書くと恐ろしくいいチームだな…。

もちろん昔からこうだったわけじゃなくて、彼らが探しあって見つけた役割なんだけれど。

では、一人一人について説明します。

 

嵐の主観担当・大野

この人は、「なんか説明できないけどそれは違う」ということが多い。そして大体合ってる。

主観で、体感で嵐を見て英断を下しているイメージ。

もちろん全員が主観で見ると破綻するんだけど、そこは残りの4人が客観視の鬼みたいな人だから、むしろ大事な主観要員。

彼は効率とか可能性じゃなくて美学で選択するから、主観担当というよりも美学担当かもしれない。

嵐が選択を後悔しないために絶対に必要な人。

 

嵐の内的視点・櫻井

これは、「内側を見ている」という意味ではなくて「内側から見ている」という意味での『内的視点』。

嵐から見て、今の周りはどういう状況か、嵐は外にどう働きかけるべきかを把握する。

嵐を見るのではなく、嵐「から」見ている。

「嵐のbe動詞」という異名を持つくらい(私が言ってるだけ)「嵐は何者か」をいつも考えてる。

対外に嵐を説明してくれるのもこの人。

 

 

嵐の外的視点・二宮

これも櫻井と同様、「嵐を外から見ている」という意味での『外的視点』。

見ているのは専ら嵐の中。GPSのように遥か上空から嵐の位置や周りの障害を察知する。

その姿勢はLa tormenta 2004でも

「鋭い視点の観察眼

ちょっと引いて見る like俯瞰」

と歌われる。この韻の踏み方が良いよね。(なんの話だ)

「俺ら」ではなく「嵐」に対して意見できる唯一の人。

 

嵐のキャパ把握・相葉

この人の役割は本当に大きいと思う。嵐はみんな凄い量努力出来るんだけど、そんな彼らに「そんなに頑張れる?大丈夫?」って聞いてくれる。しかもそれがちっとも嫌味じゃない。

なのに、自分のキャパはさっぱり把握していない。だからこそ、他の4人が「相葉くんは大丈夫かな」って気にかけてくれる。

嵐が5人揃ってここまで歩いてこれたのは彼の効果が大きい。

 

嵐の具体策提示担当・松本

いくら「どうなりたいか」が分かったって、「そのために何をしたらいいのか」が分からなきゃ「それが出来るかできないのか」の判断を下す段階に行けない。

つまり、努力の最適化に絶対に欠かせない。

彼はド理系なので「無理してやってくれてる」わけではなく「性分として」具体策を考える。

彼がコンサート演出を担当できるのもこの特性があってこそ。

 

 

 

 

さて、この5人が揃うとどうなるか。

櫻井・二宮が今の嵐の位置と目指す場所を把握し、大野の美学を通して取捨選択され、松本が具体化・提案し、相葉により可能性を見極められます。

うえええ、完璧じゃん。

 

このチームが、このシステムが他のアイドルにあるのかって話なんだ。

「嵐は何者であって、何を目指して、何をどう努力するか」ということを考え続けているからこそ、嵐はトップアイドルの座を掴み取り、保持し続けることができるのです。

 

 

もちろん、必要な努力ができる前提の話になってきます。彼らの「努力出来る」という才能は抜きん出ていると思います。

でも、それだけじゃない。「努力の最適化」が彼らを支えているってことも知って欲しかった。

 

彼らがトップアイドルになったのは偶然なんかじゃない。転がり込んできた偶然も最大限活用しながら、目指す場所へまっすぐに走り続けてきた結果だ。

何も考えずにがむしゃらにやってる人に、偶然を頼る資格はない。

嵐がトップアイドルになったのは、「偶然を頼れるほどやれることをやってきた」からだよ。

 

嵐は、「嵐が1番向いてる」やり方で上り詰めてきた。

もし仮に、ポスト嵐になりたくて頑張るアイドルがいるとしたら、「仲良く見せる」「親しみやすく見せる」ことは必ずしも得策じゃない。嵐から学び取るべきことは、「周りに流されず、自分たちが極められると信じられた道を極めていく」姿勢だ。そうだろう?

 

ちょっと誰に向かって書いてるのか分からなくなってきたので終わります。

そのうち嵐の「アイドル学」とか出版して欲しい。

では。